東洋医学の視点から解説
「お腹を冷やさないように」と、子どもの頃に言われていたひとも多いのではないでしょうか?
お腹は内臓が入っている場所なので、内臓を冷やしてしまうと血流が悪くなってしまい、手足が冷えやすくなってしまったりします
また、腸には免疫細胞の7割が集まっているため、腸の動きが低下すると、免疫細胞の活動も低下してしまうため、病気にかかりやすくなってしまいます。
ひとは身体を温めて活動する生きている
人間の体温は、おおよそ36度台を保って生きています。
37.5度以上は発熱であり、35度以下は低体温となり、命の危険にさらされてしまいます。
つまり人のからだは常に熱を産生して生きているということになります。
人間のからだにとって大切な熱ですが、その熱はどうやって作っているのかというと、わたしたちが日々口にしている食べ物になります。
食べたものがからだの中で必要な栄養素に分解されて、細胞が活動するのに必要なエネルギーになります。
この時にからだで起きている化学反応のことを代謝といい、代謝の過程で熱が発生します。
このように、人は絶えず熱を作ることによって生命を維持しているので、冷やすという行為は基本的にからだにとっては良くないということになります。
昭和のお父さんのイメージって、上下白い下着を着て腹巻をする、という典型的なパターンがあると思います。
昭和の頃は今ほど冷暖房の普及はなかったので、経験的にお腹を冷やすと体調が悪くなるというのがわかっていたので、冷やさないように腹巻をしていたのだと思います。
また、とある戦国武将も敵に捕まって、処刑されることがきまった時に、お情けで敵軍より最後におにぎりでも食べるかと聞かれ差し出されたのですが、冷たいおにぎりはお腹の調子が悪くなりからだに良くないという理由で断った、という逸話も残されたりしています。
このお話しの続きとしては、処刑が決まっているにも関わらず、それでも生きようとする力強さを賛美する。
というものであるのですが、我々鍼灸師の立場からみるとちょっと違くて冷えた食べ物はからだによくないということを昔の人はちゃんと分かっていたのだな、という目線でみてしまうのです(^-^;
ということで冷えはからだによくないよ、というお話しでした(^_-)-☆