変形性膝関節症について

膝は立つ、座る、歩くなど日常生活を送るうえで欠かすことのできない非常に大切な関節です。膝が痛くなってくると日常生活に支障をきたしてしまいます。

膝の痛みにはさまざまな原因がありますが、ここでは特に加齢によって起きることが多い「変形性膝関節症」について解説していきたいと思います。

変形性膝関節症とは？
 

変形性膝関節症は、太ももの骨（大腿骨）とすねの骨（脛骨）で構成される膝関節の中のクッションの役割を果たしている軟骨が、加齢や筋肉の低下、などによってすり減って痛みが出てくる病気です。

クッションがすり減ってしまうため、骨と骨のすき間が狭くなり、骨が変形したり炎症が起きてしまいます。

初期症状
 

初めのうちは、立ち上がったり、歩き出そうとするなど、動きだしに膝がこわばるような感じがあったり、痛みが生じたりします。

しかし、からだを動かしているうちに自然と治まるため、あまり気にならないことが多いです。

中期症状
 

中期になると、自然と治まっていた膝の痛みが持続するようになってきます。階段の上り下りや正座などで痛みが出てくるため困難になります。

特に膝の内側に痛みがあり、膝の間が広がるＯ脚になってきたり、歩くときにきしむような音がするようになってきます。

末期症状
 

関節のクッションがほとんどなくなってしまうため、骨同士が直接ぶつかるようになります。

この段階になると歩いたり、座ったり、しゃがんだりなどが困難になってくるため、日常生活にも大きな支障をきたします。

それでは変形性膝関節症を予防するためには、日頃からどんなことに注意をしていけば良いでしょうか？詳しく見ていきましょう。

ある程度年齢を重ねたら、できるだけ膝に負担をかけないように注意しましょう。具体的には

• 正座をしない

正座は膝関節に負担がかかるので椅子を利用しましょう。また、和式トイレも膝に負担がかかるので洋式トイレが良いでしょう。

• 階段の手すりを使う

階段の上り下りは膝関節に負担がかかるため、なるべく手すりを利用するとよいでしょう。

• 肥満に気をつける

体重が増加すると膝関節に大きな負担がかかります。

運動不足で筋肉が衰えてしまうと膝の変形が進みやすくなってしまうため、日頃からの運動が大切になってきます。

その中でもとくにおススメなのがウォーキング。ウォーキングであれば年齢や運動経験に関係なく、誰でも行うことができます。

ただし、歩きすぎたり、痛いのを我慢して歩いていたりすると症状が悪化してしまうおそれがあるため、痛みがでない程度の運動強度を目指しましょう。

ジンジンとした痛みがあり腫れているような時には冷やしてあげると良いでしょう。

それ以外の時には患部は冷やさないようにサポーターで保温したり、温めてあげると良いでしょう。

膝の内側のたて筋にあるツボで、膝を深く曲げたときにできる横ジワの先端にあるツボ

曲泉（きょくせん）よりも内側で、膝を曲げたときにできるシワの先端のくぼみあたりにあるツボ

膝のお皿の内側から指3本分うえにあるツボ

これらのツボをそれぞれ20秒～30秒程度、ほどよい圧で２～３セット、ゆっくりと押してあげてください。